歌詞を訳す―その③Do you really want to hurt me/ Culture Club


Do you really want to hurt me

こんにちは。

仕事に明け暮れていると、80年代の懐かしい音楽が聴きたくなりました。

今日はカルチャークラブの”Do you really want to hurt me”を訳してみたいと思います。

邦題は「君は完璧さ」ですね。

Do you really want to hurt meというタイトル。どこをどうやれば「君は完璧さ」という邦題にいきつくのでしょうか?

この曲は、恋人に対する思いを書いた歌なんでしょうか?

Wikipediaにこうあります。

ジョージは1995年の自伝『Take It Like a Man』で、彼は実際にはバイセクシュアルではなく「ゲイ」であり、パンク・ロック歌手のカーク・ブランドンやカルチャークラブのドラマーであるジョン・モスと秘密の関係にあったと述べた。彼は、カルチャークラブのために書いた曲の多くは「モスとの関係について」であると証言している。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8

恋人だったドラマーのジョン・モスに対するボーイ・ジョージの思いだったんですね。

「君は完璧さ」別解釈

今、改めて上記のMVを見てからこの曲を聴くと、別の解釈が浮かんできました。

当時は今よりもっとゲイに寛容ではない時代。

「僕は自分らしく生きているだけ。肌の色や性の嗜好で差別しないで。」と訴えている歌のようにも聞こえてきました。

日本のレコード会社は、それに対して「君はどんな君であっても君のままで完璧なんだ。」という意味でタイトルを「君は完璧さ」としたのでしょうか。

ふとそんなことを思いました。

では今回も自分流の解釈で訳してみようと思います。

歌詞

Do You Really Want to Hurt Me
[Verse 1]
Give me time to realise my crime
Let me love and steal
I have danced inside your eyes
How can I be real?

[Chorus]
Do you really want to hurt me?
Do you really want to make me cry?
Precious kisses, words that burn me
Lovers never ask you why

[Verse 2]
In my heart the fire’s burning
Choose my colour, find a star
Precious people always tell me
That’s a step, a step too far

[Chorus]
Do you really want to hurt me?
Do you really want to make me cry?
Do you really want to hurt me?
Do you really want to make me cry?

[Verse 3]
Words are few I have spoken
I could waste a thousand years
Wrapped in sorrow, words are token
Come inside and catch my tears
You’ve been talking but believe me
If it’s true you do not know
This boy loves without a reason
I’m prepared to let you go

[Bridge]
If it’s love you want from me
Then take it away
Everything’s not what you see
It’s over again

https://genius.com/Culture-club-do-you-really-want-to-hurt-me-lyrics

和訳してみました。

Do You Really Want to Hurt Me オリジナル和訳

Do You Really Want to Hurt Me
傷つけないで
[Verse 1]
Give me time to realise my crime
それを罪だと言われても理解するのに時間がかかるよ
Let me love and steal
僕だって世の中の人と同じようにただ愛し愛されたいだけなんだから
I have danced inside your eyes
周りの人達の瞳の中に僕はどううつっているの?
How can I be real?
どうしたら本当の僕でいられるの?

[Chorus]
Do you really want to hurt me?
僕のこと傷つけたいの?
Do you really want to make me cry?
僕のことを泣かせたいんでしょ?
Precious kisses, words that burn me
僕だって他の人達と同じだよ 素敵なキスと甘い言葉で燃え上がるんだ
Lovers never ask you why
理由なんて聞く必要ないでしょ

[Verse 2]
In my heart the fire’s burning
僕のハートに燃える炎が見えるでしょ
Choose my colour, find a star
僕の色を選んでみて 輝きがみつかるよ
Precious people always tell me
でも大切な人達でさえ僕にこう言うんだ
That’s a step, a step too far
それは難しいね 一歩一歩いくしかないね

[Chorus]
Do you really want to hurt me?
僕のことを傷つけたいの?
Do you really want to make me cry?
僕のことを泣かせたいんでしょ?
Do you really want to hurt me?
僕のことマジで傷つけたいの?
Do you really want to make me cry?
僕のことマジで泣かせたいの?

[Verse 3]l
Words are few I have spoken
確かに言葉は足りなかったかもしれない
I could waste a thousand years
そのせいで多くの時間を無駄にしてしまったかもしれない

Wrapped in sorrow, words are token
悲しみに包まれた時 言葉というのは陳腐なもの
Come inside and catch my tears
だから僕の涙を受け止めてほしい
You’ve been talking but believe me
If it’s true you do not know
口では何とでも言える
それでも理解できないというなら僕を信じてみてほしい

This boy loves without a reason
I’m prepared to let you go
この少年(僕)は理由もなくただ愛する人を愛しているだけなんだ
そして君を手放す覚悟もあるよ

[Bridge]
If it’s love you want from me
もし僕に愛を求めるなら
Then take it away
僕の愛をさらっていい
Everything’s not what you see
目に見えるものがすべてではないよ
It’s over again
あぁ、また堂々巡りさ

翻訳は筆者のオリジナルです。意訳を含みます。

こんな訳になりました。

“Gay(ゲイ)”の語源

ゲイ(GAY)という言葉の本来の意味と語源が気になりました。

Wikipediaを見てみましょう

gayという言葉の起源
英語であるgayという言葉の起源は、12世紀、古フランス語のgai にもとめられる。これは、つきつめればゲルマン語がもとになっている可能性が高い

英語圏では久しく「お気楽」「しあわせ」「いい気分」「目立ちたい」という意味で主に使われてきた言葉であり、会話や文章において非常にポピュラーなものであった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%A4

Wikipediaの記述をさらに読んでいくと、性的な意味を持ち始めるのは1900年初頭、つまり20世紀に入ってからのようです。

本来の単語の意味は「陽気な」「気ままであり制約に縛られない」という意味であり、じょじょに「性生活で自由な人」に対して使われるようになったようです。

そして「同性愛者」を示すようになったのは1960年代に入ってからのようです。

20世紀なかばのイギリスでは、1967年に性犯罪法が制定されるまで、男性同士が愛し合うことは違法であった。つまり誰かを同性愛者だと名指すことは、その人間がきわめて侮辱的な行いをし、また非常に重い罪を犯したと告発するに等しかったのである。次第に、同性愛のどんな側面を示す言葉であっても、それは公正な社会に相応しいものではないと考えられるようになった。とはいえそれは、無数の婉曲的表現が同性愛者と疑わしき人物をほのめかす(hint)ものとして用いられたということも意味している。「スポーツ好きの」少女や「芸術志向の」少年といった言葉が例として挙げられるが、これらみなには、本来はまったく純粋な形容詞であるそれらに意図的なひずみが生じている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%A4

ほんの半世紀前は同性愛は犯罪行為だったとは驚きです。

さらに、”同性愛者と名指すことは重罪人であると告発することに等しかった“とあります。その中で無数の婉曲的表現でほのめかすようになったとのこと。まさか「スポーツ好きの少女」に同性愛者の意味があった時代があったとは思いもしませんでした。。。

Wikipediaの記述をもう一度見てみると、”12世紀、古フランス語のgai にもとめられる。これは、つきつめればゲルマン語がもとになっている可能性が高い”とありました。

辞書を2~3ひいてみましたが、フランス語の”gai”以前の語源については言及されている記述を見つけられませんでした。

言葉は生き物ですね。今もSexual Minorityをめぐる表現については変化を続けているかと思います。

今は歴史的に見れば、Sexual Minorityの人達にとっては、とても生きやすい時代なのかもしれません。もちろん、まだまだ閉鎖的な側面は多く存在しているとは思います。

性的な嗜好はどうあれ、そこに需要と供給のバランスが取れているならば、もっと自由でいいのではないかと思う今日この頃です。

供給がないところに需要ばかりが膨らむと犯罪につながったりするのでしょうね。

ジェーン・バーキンが歌う”Bebe gai“(邦題:ベベ・ソング)の中で使われる「ゲイ」という言葉は「陽気な」という意味ですね。

“Bebe gai”は”Cheerful baby”とされてますね。ここが本来の意味ということでしょうか。

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